障害者施設の仕事の種類にはさまざまなものがありますが、生活支援員など利用者の日常生活全般の支援を担当するスタッフが多く配置されている施設が目立ちます。また、体が不自由な利用者が多く利用する施設においては、食事や排せつ、入浴などの介助が必要となるため、介護業務の経験が豊富な人や、介護福祉士などの資格を持つ人の活躍が期待されています。地域に密着した障害者施設の中には、近隣住民や小中学校などの交流を行ったり、レクリエーションの企画運営をしたりしているところも少なくなく、臨機応変に対応できるスタッフの育成が急務となっています。

就業したいという利用者に対して支援を行っている施設では、社会復帰を目的とした民間企業に働きかけを行ったり、希望者を対象に施設内で事務やパソコンなど仕事上で役立つスキルを学べるようにしたりしているところも多くあります。また、障害者施設には大きく分けて入所型と通所型の二つの施設があり、利用者の障害の種類や程度などにも大きな違いがあります。そのため、障害者施設を就職先を選ぶうえで、興味がある施設の見学をして、スタッフの働きぶりや主な仕事内容、利用者との接し方などを自分の目で確認することが重要です。その他、規模の大きな社会福祉法人に生活支援員として就職をする場合には、数年おきに配置転換が行われることがあるため、できるだけ将来的にキャリア形成を図りやすい職場を選ぶことが大切です。